アリッシュさん(男子、8年生)、プルニマさん(女子、7年生)、サンデャさん(女子、6年生)の3人は、同じ学校に通う友人です。彼らは、私たちのプロジェクトの一環で実施した「学生向け防災クイズコンテスト」に3人グループで参加し、見事優勝を決めました。コンテストでは、例えば、洪水が起きる主な原因は何?と言ったクイズが出されました。
3人は多くの川が流れるマディ市の中でも洪水の多い地域に住んでおり、学校に来るためにはた
くさんの川を毎日渡らなければなりません。そのため、特に雨期(6〜9月)は通学に不安を感じています。「雨期は生徒全員が大変な思いをしています。雨のせいで授業が開かれないこともありますが、皆きちんと毎日勉強したいと思っているんです」と3人は言います。
このプロジェクトを始めた約2年前からマディ市内10校で、学校やコミュニティにおける洪水リスクを減らすために、防災に関する知識を学生、保護者、教師に広める活動をしてきました。
グループのリーダーだったアリッシュさんは次のように感想を語ってくれました。
「防災の授業は他の算数や英語といった授業とは違ったけれど、進めていくうちにこれは皆が学ぶべきことだと分かりました。去年、避難訓練にも参加しました。今年クイズコンテストがあったことで、さらに自分たちで学ぼうという意欲が増しました。防災の授業は、今では普通に学校のカリキュラムにも含まれるようになりましたが、このような避難訓練やクイズコンテストのようなやり方の方が、教科書を読んで学ぶよりも知識が身につくと思います。」
今年の雨期でも、ぜひ学生たちが学んだことを活かしてほしいと思います。
ラビンドラ・シン(RRN、ディストリクト・プロジェクト・コーディネーター)
ニロジュ・タパ(コミュニティラジオ「マディ」、フィールド・スーパーバイザー)