明日も学校へ行こう!プロジェクト(パートナー団体:PAPRI(パプリ))

バングラデシュ、ノルシンディ県ライプーラ郡パラトリという行政村で6,086世帯を対象に全世帯調査を実施。

バングラデシュ、パラトリという行政村で6,086世帯を対象に全世帯調査を実施。

シャプラニールとパートナー団体PAPRIは、2015年から川の中洲地域(チョール)であるパラトリユニオン(行政村)においてコミュニティを通じた初等教育環境改善事業を実施しています。現在この事業を1年間延長し、パラトリの全世帯調査を行っています。この調査は、地域における就学や進学、ドロップアウト等の状況を把握し、課題を浮き彫りにすることが目的です。
その結果、SDGsの目標4に掲げられた「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」を実現するために、今後どのような活動がこの地域で必要なのかを考えることができます。

<6,086世帯を訪問調査>
このパラトリユニオンには6,086世帯が生活しています。全世帯を訪問しデータを集めるために6人の調査員を地元で雇用しました。0歳から15歳の子どもがいるかを確認し、その子どもたちが就学年齢になっている場合は、学校に行っているかどうか、何年生か、どこの学校か、など細かく聞き取ります。その他、世帯の経済状況などさまざまな情報を集めます。

調査員は各家を訪問し、まず調査の目的を説明するのですが、子どもの教育に関することだとわかるととても協力的に答えてくれます。政府の小学校から公教育に準じた教育も行うマドラサ(イスラム宗教学校)に転校させた事例や、3年生で中退し別の学校に再入学した際に1年生から履修している例、マドラサの中でも宗教のみを教えるコウミ・マドラサへ通わせたいと思っている親も少なくないなど、この地域における現実が少しずつ見えてきました。

今後この調査結果を分析し、この地域の課題を明らかにすることで、引き続きすべての子どもたちが初等教育を受けられる地域づくりをしていきたいと思っています。

モハマド・アラウッディン(PAPRI プロジェクトコーディネーター)

この調査結果はオピニオン誌「もうひとつの南の風」vol.21で公開中です。
ぜひご覧ください。
オピニオン誌「もうひとつの南の風」

<この支援活動の詳細はこちら>
バングラデシュの中洲(チョール)における児童教育支援