ネパール マクワンプール郡 マナハリ村で行っている児童労働削減事業の一環として、地元行政との共同モニタリングを行っています。マナハリ村の副村長がトップとなり、行政、教育、警察、労働局といった関係者11名で子どもの権利委員会を組織し、私たちのプロジェクトメンバーとともに、3か月に一度の頻度で、児童労働に関する情報交換と取り組みの整合を行ったのちに、児童労働が頻繫するとされるエリアを同メンバーで半日かけて視察を行います。

子どもの権利委員会の整合会の様子

今年2024年3月15日には、ホテル、レストラン、自動車修理工場を中心に共同モニタリングを実施。12~17歳の14名の児童労働に従事する子どもたちを発見し、関連部局とともに雇用主への法的措置含む対応を行いました。子どもたちに対しては、それぞれの状況によって病院や児童施設で保護したり、家族の元に帰還するといった対応をします。また全ての子どもたちへのカウンセリングも実施します。

バイク整備工場でのモニタリング(左から2人目が副村長)

行政、教育、警察、労働局といった関係者全員で行うモニタリングは、スピーディーで適格な一時対応ができるだけでなく、恒久対応の確立にとっても、全員が現場を目にすることは効果があります。また地元のコミュニティや雇用主たちにとっても、このような共同モニタリングを各エリアで行うことは問題の啓発となります。

3年に渡って取り組んで来た児童労働削減事業も残り期間は3カ月となりました。一緒に取り組んで来た地元行政やコミュニティにこのプロジェクトのノウハウを確実に引継ぎ、今後も長く取り組みを続けられるように致します。

子どもの権利委員会メンバーとともに 中央は事務所長の竹下

ネパール事務所長 竹下裕司