毎年6月12日は児童労働反対世界デーです。シャプラニールでは長年にわたって、児童労働削減のため活動を行ってきました。

先月のブログでご報告しましたように、ネパール・マクワンプール郡での児童労働削減事業の3年間の活動が先月で完了し、当郡の別の地区及びヘタウダ市で新規事業を開始すべく準備しています。

これまでの3年間の活動を通して把握してきた課題は、学校からの中退者が多く、それが児童労働と密接に関わっていることです。そのため、教育へのアクセス・教育環境の改善、学校や保護者をはじめとしたコミュニティの意識啓発に新たに取り組む必要性を認識しています。また当該地から首都カトマンズや隣国インドへのアクセスが容易で、児童労働につながる収入や経済活動の機会が豊富にあり、対象区を拡大してプログラムを展開する必要があります。

学校での児童労働削減活動の現状調査

新規事業では、学校運営委員会やスクールカウンセラーの関わりによって、児童労働の危険にさらされている、あるいは児童労働に従事している子どもたちの教育へのアクセスを向上させていきます。家庭、コミュニティ、地方行政、学校の協力体制を構築することで、児童労働の弊害や教育の重要性に対する認識を高め、子どもたちの権利の向上を促進し、児童労働を削減することを目指します。

地区の主要な所での児童労働削減の啓発を目的とした看板設置
事業推進にあたって子どもたちからの現状のヒアリング

私たちは、多くの人と一緒になってプロジェクトを推進し、児童労働問題の解決に繋げていきます。皆さまの温かいご支援は、子どもたちの健康な暮らしだけでなく、学校へ行き、学ぶといった、「子どもの権利」を守っていくことにもなります。新規事業については今後ともブログでご報告させていただきます。

ネパール事務所長 竹下裕司


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シャプラニールでは本、CD、DVD、ゲーム等の寄付を国内で換金し、活動資金としています。
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