シャプラニールでは、ネパールで児童労働の送り出し地域、受け入れ地域となっているヘタウダ市およびマナハリ村んて児童労働削減の活動を続けています。先日のブログでご報告した新規事業について、新しい進展がありました。

児童保護方針を策定しました!

児童保護方針とは、各学校に対して「子どもたちが安心して学校生活を送れるために」定めた方針のこと。これまで事業地で学校ごとに定めた児童保護方針を活用された事例はなく、児童を守るべき立場である大人たちの意識の低さが問題視されていました。この度、学校の児童保護方針策定委員会のメンバーとともに策定したこの方針が活用されていくことで、こういった意識の低さが改善されることを期待しています。

先月は、この児童保護方針がマナハリ村内の学校9校、ヘタウダ市内の12校に配布され、後日、学校関係者による方針に関する1日ワークショップが開かれました。

子ども保護委員会による児童保護方針各校配布の様子
学校関係者による1日ワークショップの様子

子どもたちを守るために、考え方を浸透させていく

シャプラニールとしては、方針を策定して終わりというわけではなく、この方針が学校内外で浸透し、児童労働に陥りやすい子どもたちを守るために活用されることが大切だと考えています。そのためにも、方針の中身を理解するためにワークショップを開催しました。また、その過程で子どもたちを守っていく当事者意識が芽生え、この意識が一般化するように意識の変容を促すことが大事です。

この児童保護方針が基準となって浸透していくためには、各機関の連携が欠かせません。そのために、ワークショップの参加者の中に多種多様な関係者を集め、連携強化を促しました。ワークショップ参加者には、地方行政関係者、PTA、学校管理委員会メンバー、教師、広報関係者など集まりました。シャプラニールや現地提携団体だけではなく、地域の学校関係者が一致団結して、将来的には自立して運営していくことができるように、今後も継続的なサポートを行っていきます。

事業推進グループ ネパール事業担当 日比