15-2.jpgショフィクル君は、貧しい家に生まれました。お父さんは日雇いで働き家族8人(父、母、姉5人)を養っていましたが、その賃金で家族8人が毎日食べることはできませんでした。お母さんは一人息子のショフィクル君に教育を与え、立派に育ってほしいという夢を持っていました。

そんな中、お父さんはガンになってしまい、治療費のために土地を売り、さらに5万タカのローンを借りました。しかしお父さんの命を救うことはできませんでした。その後、状況はますます厳しくなり、お母さんとお姉さんでお菓子を作り、ショフィクル君が市場で売る仕事を始めました。しかし、その収入では家族が1日2回食べるのがやっとで、子どもたちに教育を受けさせる余裕はまったくありません。

状況を知ったPAPRIのスタッフは彼を児童補習教室に来るように誘いました。ショフィクル君は成績もよく、現在4年生として学んでいます。お母さんもお姉さんも学校に通う彼の姿をみて喜んでいます。一度消えかけた母の夢が実現に向けて動き始めました。

(写真:家族の期待を背負ったショフィクル君)

(Md. フルミア/コミュニティオーガナイザー兼ティーチャー、PAPRI

取り残された人びとのエンパワメント