私はアブドゥル・ジャリルです。ボルアカンディというチョール(川の中洲)に住んでいます。父は読み書きができなかったため、土地の登録書に権利が叔父に渡ることが書いてあることがわからず、叔父に言われるまま拇印を押してしまいました。家から追い出されてしまった私たち家族は、現在の土地に移り、日雇いとして働いていました。日雇いの仕事は病気をするとその日は働けず子どもたちに食事を与えることもできませんでした。
ある日、姉のように慕っている近所の人が、PAPRIに相談してはどうかと教えてくれました。妻と私はPAPRIの事務所に行き、グループメンバーにしてもらいました。二人で少しずつ貯金をし、ローンを借りられるようになりました。そのローンでリキシャを買い、リキシャ引きの仕事を始めました。チョールには今まで一台もリキシャがなかったので、私のリキシャがこの村では初めてのリキシャです。リキシャ引きをした収入で、今は家族みんな幸せに暮らせています。将来はもっと家族が幸せに暮らせるように、少しずつお金を貯めて他の仕事も始めたいと考えています。
(Md.フル・ミア/コミュニティオーガナイザー兼トレーナ、PAPRI)
(写真:この地域で唯一のリキシャ)
取り残された人々のエンパワメント