シャプラニールでは6月を児童労働反対月間とし、2017年6月3日(土)~21日(水)に全国12カ所で開催される全国キャラバン「羽ばたけ!家事使用人の少女たち」を開催します。バングラデシュ・ダッカ事務所の職員を講師に招き、家事使用人として働く少女たちの現状や少女たちへの必要な支援についてお話しします。(イベント詳細・スケジュールはこちら
このイベントに先立ち、シャプラニールの家事使用人として働く少女たちの支援についてあらためてご紹介します。

今回は家事使用人として働く少女たちが通うヘルプセンターでの活動をご紹介します。

文字の読み書き
ヘルプセンターに通う女の子たちの中には文字の読み書きができない子もいます。文字は彼女たちが生活する上で欠かせないものです。

彼女たちの母語はベンガル語といって、バングラデシュとインドの西ベンガル地方で使われています。この写真の授業では“D”の音の文字を学んでいます。“豆”を意味する単語“ダル(Dal)”を学びました。豆はバングラデシュ人の食生活には欠かせない食材で、カレーや軽食に使われます。このように少女たちの生活に関わりの強い単語を使うことで、学びに対する興味を保つようにしているのです。

ベンガル語授業風景

 
縫製トレーニング
シャプラニールは家事使用人として雇うことが禁止されている14歳未満には学校への編入を、14歳以上にはよりよい仕事へ就けるよう技術研修の受講を強く促しています。バングラデシュでは、家事使用人として働くうえでも、新しい仕事を探すにしても裁縫の技術はとても大切です。ヘルプセンターでは勉強だけでなく、このような技術訓練も行われています。

この日は先生から刺しゅうを教えてもらっています。わかりやすいように毛糸を使っての実習です。布はジュートというバングラデシュの特産品である麻で出来ています。ジュートはコーヒー豆の袋や船のロープなどに使われており、頑丈でバッグ作りに向いています。先生の手元を見ながら針の使い方から縫い方まで教えてもらいます。裁縫の授業があるのは10歳以上の女の子たちです。

縫製トレーニングの風景

また、ミシンを使ったトレーニングを受けて女性向けや子ども向けの衣服が縫えるようになり、注文を受けて縫い物をしてお金が稼げるようになった少女や、縫製工場に就職が決まる例もあります。
少女の未来の就業の選択肢を増やすためのトレーニングです。

(ヘルプセンターでの活動紹介 その2へ続きます。お楽しみに!)

 

▼全国12カ所で講演!全国キャラバン2017「羽ばたけ!家事使用人の少女たち」開催(6/3-6/21)

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