このイベントに先立ち、シャプラニールの家事使用人として働く少女たちの支援についてあらためてご紹介します。
前回、私たちのパートナー団体であるフルキの紹介をしましたが、今回はフルキの創設者であり、エグゼクティブ・ディレクターであるスライヤ・ホックさんをご紹介します。
スライヤさんは、ある女性が自分の家で働きたいと訪ねてきたとき、小さい子どもを抱えていたことを理由に断ったことをずっと後悔していました。この体験から、小さな子どもを育てながら働くスラムの女性たちを支援しようと、自宅の車庫を使って保育所を開設したのがフルキの始まりです。当初から、女性の主な就職先である縫製工場内に保育所を設置することを目標としてきました。
しかし、周囲の反応は冷たく誰も相手にしてくれませんでした。それでも趣旨に共感する友人などと一緒に活動を始め、初年度に一つの工場で保育所を開設、その一年後には工場主に引き渡すことができたのです。
今では、働く女性がこれからも増えることを見越して、だれでも利用できる街なかの保育所運営に力を入れていこうと考えているそうです。これは使用人として働く少女たちの多くが子守りをしていることを考えると、長期的には女の子たちを働き手として必要とするニーズが減ることに繋がります。また、預ける場所があることは、子どもを抱えた女性が安心して働ける環境を保障することを意味しており、長い目で見れば児童労働を減らすことにつながっていくのです。
最後に、スライヤさんから応援メッセージをもらいましたので、ご紹介します。
「日本のみなさまこんにちは、NPO Phulki(フルキ)事務局長のスライヤ・ホックです。フルキは、女性と子どもたちのより良い未来を作るために活動しています。2006年からはシャプラニールとともに家事使用人の少女たちの支援に取り組んできました。
みなさまのご支援は、社会で不利な立場に置かれている彼女たちに威厳を与え、これからの彼女たちの人生の後押しとなることでしょう。」
私たちは引き続きPhulkiとともに活動を進めていきます。
(【センターで出会った少女たち】使用人を卒業し小学校にへ続きます。お楽しみに!)
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