数えきれない人々の人生を、暮らしを様々な形で揺り動かした「地震」発生から半年が経った。今日は朝から日差しが強く、夏が戻ってきたようである。私は午前中いっぱいかけて、いわきで借りている住居の大掃除と布団干しをした。

さて、新聞を見ると一面は「鉢呂経産相が辞任」またか。暗澹とした気持ちになる。鉢呂氏や民主党に対してではない。この程度のことで一国の大臣が辞めなければならない、日本の現状に対してだ。辞めさせたかったのは誰だろうか。少なくとも私は辞めてほしいとまでは思わなかった。新聞の解説に「一連の問題発言は原発周辺住民の気持ちを踏みにじった」とある。その「周辺住民」だろうか。日本国民のほとんどがそう思ったのであろうか。あるいは誰かが辞めるまで納得しない今のマスコミだろうか。

鉢呂氏が同郷であり大学の先輩だから擁護するのではない。菅前首相を引きずり降ろそうとする政治劇を見ながら、国の方針が定まらないために各地方自治体が被災地の復興へ向けてなかなか動けないでいる現状を政治家やマスコミはどう考えているのだろうかと、不思議で仕方がなかった。ようやく新内閣ができ再スタート、と思った矢先、また同じことの繰り返しである。

一言二言の「失言」よりも、危険性に目をつぶり原子力発電を安易に拡大してきたこれまでの政権こそ糾弾されるべきだと思う。そして無関心にその恩恵だけを享受してきた我々も自らの責任について深く考えなければならない。

ところで、地震からちょうど半年、9.11から10年という節目の今日、行事が目白押しかなと思っていたら、意外となさそうである。7月から8月にかけて夏祭り、お盆、復興祭と各地でイベントが「これでもか」と開催されていたことを思い出し、きっとみんな疲れたんだろうな、と想像してみる。

20110911.jpg

いわき駅前で8月上旬に行われた七夕祭り。今年も多くの人が訪れた。
新盆の家を回る鎮魂の踊りです。
今年は各地で行われた慰霊祭や復興祭でも披露されました。
この動画は私が今住んでいる神谷地区にある『下神谷青年会』が七夕祭りのときに
踊っているところです。

今晩、生活支援プロジェクトに参加してくれた澤田君のお店で、勿来のボラセン仲間が出演するライブがある。顔を出してみよう。

(小松)