5月よりいわき駐在員として赴任してきました、猪瀬です。
初の駐在員ブログに少し緊張しつつ、ようやく書く余裕が作れたので始めました。余裕が出たのが梅雨ということで、私が住んでいるところのお庭に咲いた紫陽花を撮ってみました。毎朝通るたびに元気をもらっています。
今日は、私も勉強中のいわき市のことについてご紹介します。
いわき市は福島県の中で”浜通り”と言われている地域にあります。福島県を縦に3つに分けて、左の内陸の方を”会津”、真ん中を”中通り”、そして右側を”浜通り”と言います。
会津の方は冬には雪がたくさん降り、イメージ通りの北国、という感じです。去年、旅行で会津に行ったのですが、4月にもかかわらず雪が吹雪いてました。一方”浜通り”にあるいわき市は、あまり積雪もなく天気の日が多い、別名”サンシャインシティ”とも言われているほどです。
東日本大震災のときは、福島県全体では地震の被害がありましたが、津波に関してはこの”浜通り”が被災し、未だに更地状態の沿岸部もあります。また、建設が始まっている防潮堤の工事もこれまでののどかな海沿いの風景を一変させています。沿岸道路は、走っても走っても防災林や防潮堤の工事により海が全く見えないところもあります。ほんの数十メートル先が浜辺にも関わらず。それでも少しずつ、温泉旅館が再開したり、漁業の試験操業が始まったりと、復興に向けて着実に歩んでいます。
そんないわき市は今年から、”災害公営住宅”の入居が始まっています。
災害公営住宅とは、津波で被災した方のための市営住宅で、いわき市内には全部で16か所建設される予定です。また、福島県全体では”復興公営住宅”も建設されます。こちらは原発避難の方向けの県営住宅です。まだ入居は始まっておらず、現在建設中です。
どちらも建設する場所ごとに応募倍率に差があり、自分は希望通りの場所に住めるのか、と、現在応募している方は不安な日々を過ごされています。また、入居後、同じ公営住宅内や近隣自治会との関わり方につても不安をお持ちの方もいます。これまで見知った方がどのくらいまた一緒に住めるかは全く分からないからです。
このような被災した方の”不安なこと”はほんの一例ですが、今もなお、多くの被災者の”不安なこと”が潜んでいます。日々ぶらっとの利用者さんやこちらに住む様々な方とお会いしてそれらを実感する毎日です。
いわきに来てもうすぐ2カ月が経とうとしている私ですが、
「全く終わってない」
というのが感想です。
あまり刹那的に書くのもよくないかもしれませんが、率直な感想です。もちろん必要とされることは刻々と変わってきていますが、まだ多くの問題が山積みのように思います。
いわきを紹介します!と言って始めた今回のブログですが、おもい話になってしまったので…、最後に明るい話題でしめたいと思います。それも2つ(笑)!
一つ目は、いわき市で毎年行われる”七夕まつり”についてです。3日間の開催期間中、昼間は道路も交通規制が入り、いわき市外からも多くの人が集まってきてとても賑やかになります。
その七夕まつりでは2年前から、新たな参加者が加わっています。それは、相双地区から原発避難してきた各町の方々です。各町ごとに竹飾りと呼ばれる飾りを製作し、七夕まつりの盛り上げに一役買っています。これまでそうした交流はなかったのですが、せっかく一緒に住んでいるのだからと、いわき市の方も歓迎してくださり、新たな取組が続いています。この様子もまたご紹介できたらと思っています。
七夕まつりは8/6(水)~8(金)の3日間です。もしお時間許すようでしたらぜひいわきにお越しください!
二つ目は、先日、福島民報という地元誌にいわき駐在前任者の佐藤(緑)が取材され、同席していた現在のいわき事務所スタッフの私と佐藤(梨沙香)も一緒に掲載していただきました!シャプラニールの活動内容を丁寧にご紹介いただきました(なぜか私が真ん中なのはご愛嬌で・・・)。
なかなか書けなかったので内容が盛りだくさんになってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
シャプラニールでは現在、震災タスクフォースとしてこの3人に事務局長の小松が入って4人体制でいわきの活動を行っています。
駐在員の私は新米ですが、引き続き4人でがんばって行きたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします!