支援概要
南アジアにおける女性の現状
女性をめぐる問題はネパールに限らず、南アジア全域でも最重要課題の一つとして認識されています。女性たち自身がエンパワー(意識と能力の向上)されることを目指した活動を、2009年度から実施。女性自身がその解決に向けて立ち上がることができるような工夫をこらしたシャプラニールらしい活動を目指して活動をしています。
支援内容とその成果
女性や貧困世帯、障がい者など、社会的に厳しい状況におかれている人々の生活向上を目指し、女性グループの結成と連帯組織の育成などに取り組む。2009年度はこうした活動の試験的な準備期間と位置づけ、世帯調査などを進めた。
この活動は単なる収入向上ではなく、家の内外を清潔にし、子どもたちの健康を守り、活動の成果を他の人たちに伝える、生活全体を変えることを目指した支援活動でもあった。
例えば、支援をしている女性グループに、みんなの手本となっているビマラ・チョウドリーさんがいます。ビマラさんは女性グループの会計係です。恥ずかしがり屋ですが、WATCHのグループに参加し、大きく変りました。
「貧困から繁栄へ*」でWATCHスタッフの助けをかながら、養魚や養鶏、野菜作りなどに挑戦しました。それを見た他のメンバーもビマラさんの手本とするようになりました。自信をつけたビマラさんは、女性たちに必要な情報やサービスを提供するよう村役場に掛け合うようにまでなりました。
*注:貧困世帯個別に働きかけるWATCHの活動のひとつを「Poverty to Prosperity」と呼んでいます。本人が将来ありたい姿を描き、そこに至るために具体的かつ現実的な計画を立て、実行します。スタッフは計画作りの手助けをするほか、定期的に訪問し必要に応じてアドバイスを行い、必要に応じてローン提供も行います。
パートナー団体紹介
団体名 | ウォッチ(WATCH – Women Acting Together for Change) |
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地域 | ネパール、ナワルパラシ郡内の5カ村 |
活動期間 | 2009年度~2010年3月 |
裨益者数 | 約23,000人 |
団体概要 | 1992 年に設立された現地 NGO。物を与えるのではなく、人々が自立と持続的な開発のために組織化されるようファシリテートすることを目的とした活動に取り組んでいる。不利な立場におかれている人々、特に女性を対象にしたコミュニティ開発を、農村と都市の双方で展開。他の NGO を対象とした各種研修プログラムも多数実施している。複数の国際ドナーをパートナーとしているが、自己資金集めにも力を入れており、スタッフからの定額寄付、コンサルタント業務の報酬、ハーブ会社への投資利益などを資金源に複数の独自基金を所有している。年間予算規模は約 2,300 万円、スタッフ数 62 人。 |
みんなの手本、ビマラさん
貧困女性の生活向上支援(パートナー団体:WATCH)みんなの…