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【終了】シャプラニール全国キャラバン2019

ネパール農村部の住民と防災地図で危険な地域を確認する。左はネパール事務所長の勝井裕美。

ネパール農村部の住民と防災地図で危険な地域を確認する。左はネパール事務所長の勝井裕美。

本イベントの開催は終了いたしました。ご参加いただいたみなさま誠にありがとうございました。各会場の開催レポートはコチラからご覧ください。

近年甚大な自然災害が増えています。それは日本国内だけでなく世界中で起こっている問題です。

シャプラニールが全国で講演する「全国キャラバン2019」、今年はシャプラニールのネパール事務所職員キル・バハドゥール・ガレが皆さまの街を訪ねて、ネパール国内の「地域で取り組む防災事業」についてお話します。

私たちは、2016年より「One River One Community」を合言葉に一つの河川の流域全体を一つのコミュニティと考え、地域住民自らが主体的に関わる防災活動の定着を目指し、取り組んできました。

ネパール南部チトワン郡のマディ地域に住む人々の生活は、場所や農地が洪水被害のリスクにさらされています。毎年のように洪水が発生する地域でありながら、簡単に条件の良い土地に移り住めるわけではありません。そして、災害がなくなるわけでもありません。そのような中で、シャプラニールはその被害を最小限に食い止めるために、自分たちの力で、「災害に強い地域づくり」に立ち上がった人びとへの支援を続けてきました。

今回は、現地の人びとが直面している洪水リスクやその対策について、そして事業を通じて地域の人々がどのように変わっていったのかお伝えしたいと思います。本事業の担当者であるシャプラニールネパール事務所のキル・バハドゥール・ガレ職員を招いて、現場の生の声を届けます。

※本事業は、一般財団法人大竹財団の助成金を受けて実施しています。

講演タイトル:住民と行政による洪水に強いコミュニティづくり

講演者:キル・バハドゥール・ガレ ネパール事務所職員
講演者 キル・バハドゥール・ガレプロフィール:2015年9月にネパール事務所に入職。これまでさまざまなNGOで働き、主に地域で活動しました。現在はずっと探していた防災減災の活動に携わることができて嬉しいです。団体の活動を通して、持続可能な環境を整え、そして第一に地域の人びとに良い成果をもたらしたいです。老舗の国際NGOとして、子どもたちが安心して暮らせるよう児童労働削減の活動にも貢献したいです。現在、プログラム・オフィサーとして、防災・減災プロジェクト、児童労働削減プロジェクトを担当しています。

<みなさまへメッセージ>

ナマステ!シャプラニールネパール事務所のキル・バハドゥール・ガレです。シャプラニールに入職して約4年となりました。これまでチトワン郡での防災事業に関わってきました。事業地のマディに住む人びとは毎年起こる洪水で「家が流されるのではないか」「農地が荒れてしまうのではないか」といった不安に悩まされています。しかし、この事業が始まってから地域の人々は災害管理委員会を作り、プロジェクトスタッフや地域行政の人と協力して、災害に強いコミュニティを作るために日々奮闘するようになりました。こうした地域で頑張る人々の姿を日本の皆さんにも知っていただきたく、お話をさせていただきます。皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

キル職員01

マディの住民と話をしている様子

キル職員02

勝井ネパール所長と

全国キャラバン2019 開催スケジュール(開催終了)

全日程を終了いたしました。助成金をいただきました大竹財団様はじめ、このキャラバンに関わってくださった多くの皆さまのご尽力と、講演の受け入れや宿泊先のご提供等の温かいご支援に、改めて心よりお礼を申し上げると共に、各地での講演をご報告いたします。
-最終レポート:「全国キャラバン2019を振り返って」はこちら

日時 講座タイトル/講師 (敬称略)
10月18日(金)
17:00~19:00
神奈川講演①-開催レポートはこちら

主催:シャプラニール・ショミティ横浜連絡会
会場:横浜YWCA

10月20日(日)
13:30~15:30(13:00開場)
東京講演
-開催レポートはこちら

主催:シャプラニール東京事務所
会場:JICA地球ひろば

10月21日(月)
18:30~20:30
神奈川講演②-開催レポートはこちら
主催:逗子フェアトレードタウンの会
会場:逗子文化プラザ市民交流センター 第2会議室
10月22日(火)
13:30~15:30
仙台講演-開催レポートはこちら

主催:シャプラニール仙台ボンドゥの会
会場:仙台市市民活動サポートセンター

10月26日(土)
13:30-15:30
栃木講演-開催レポートはこちら

主催:シャプラニールとちぎ架け橋の会
会場:とちぎボランティアNPOセンターぽ・ぽ・ら

10月27日(日)
10:00-12:00
愛知講演-開催レポートはこちら
主催:シャプラニール愛知ネットワーク
会場:名古屋市市民活動推進センター
10月27日(日)
16:30-19:30
大阪講演①-開催レポートはこちら
主催:シャプラニール地域連絡会大阪
会場:①防災センター体験ツアー:大阪市立阿倍野防災センター あべのタスカル/②講演会:わのわスタジオ
10月29日(火)
19:00-
大阪講演②-開催レポートはこちら
主催:茨木ほくちの会
会場:千提寺集落センター
10月31日(木)
19:00-21:00
佐賀講演-開催レポートはこちら
主催:佐賀NGOネットワーク
会場:佐賀県国際交流プラザ 研修室AB
11月1日(金)
18:30-20:30
岡山講演-開催レポートはこちら
主催:岡山NPOセンター
会場:岡山国際交流センター3F 研修室










全国キャラバン2019に関するお問い合わせ

特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
〒169-8611 東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内

全国キャラバン2019担当 宮原・鈴木・小川
TEL:03-3202-7863 こちらのフォームからもお問い合わせいただけます。


私たちがこの活動で目指すこと

住民の防災意識を高め、
自ら防災活動に取り組むようになること

防災支援

シャプラニールのネパール事業では、2016年より「One River One Community」を合言葉に一つの河川の流域全体を一つのコミュニティと考え、地域住民自らが主体的に関わる防災活動の定着を目指し、取り組んできました。

洪水対策が不十分な河川近くの集落で、これまで住民が自主的に行ってきた活動を支援する形で洪水の被害を軽減する活動を行っています。一緒に集落ごとの防災活動計画を立て、内容によって私たちが支援しています。例えば、行政等からの支援とつなげたり、住民自身の活動を後押ししたりして住民自身の防災力の向上を、現地NGOのRRN(アール・アール・エヌ、Rural Reconstruction in Nepal)と目指し活動しています。

ネパール南部に広がる平野部に位置するチトワン郡は、人口が集中し、洪水に襲われた場合、家屋や家畜、農作物などに広範囲にわたって甚大な被害が生じます。ネパールの活動は動画3分10秒からご覧ください。

 

▼防災とシャプラニールの活動について

▼現地ルポ

▼寄付で支援する

▼シャプラニールについてもっと知る・広める

 

防災・減災とシャプラニールの活動

 

なぜ、減災・防災支援活動なのか?

現在の事業地、ネパール北西部チトワン郡マディ市と旧ロタール地区での活動に至るまでは、同チトワン郡の南部で防災活動を行っていました。この活動中でも、現在の活動地域の住民への訪問をし、洪水の経験や経済的・社会的な変化についてなど、住民に話を聞いていました。「たびたびの洪水が甚大な被害を起こし生活に支障が出ている」「家屋は水に浸かり、備蓄していたお米や大切にしていた羊も流されてしまった」「農地を失ったため、毎年雨期は不安でたまらない」「減災に取り組む行政はもちろんNGOはいない」など、洪水被害は深刻でした。しかし、ある住民からは、「雨が降ると上流に住む知人に電話して、雨量などの情報を聞いている」と聞きました。また、住民が協力をして河川に堤防を築いたり、植林をしたりする対策している集落があるなど、自主的な動きもありました。

洪水被害

洪水の様子。避難訓練をの成果で落とした命はありませんでした(2014年7月)

現地へ訪問

衛星写真からの情報を元に作成した地図を見ながら、住民からの聴き取りを行う様子(2017年3月)

この住民の動きは現在の活動でも続いており、シャプラニールの支援は日本から防災工事の技術専門家を派遣し現地視察を行い、洪水対策に有効なインフラ整備や住民への防災能力向上などへアドバイスをもらい事業を進めています。また、河川流域の住民によって結成されたコミュニティ災害管理委員会を中心に、行政との協働も得て、住民の防災能力強化に取り組んでいます。

河川でのじゃかご設置作業

土堤を造り蛇篭(じゃかご)を設置する工事。スタッフ、工事作業員や住民と一緒に石集めや運搬を行った

学校での防災教育実施

学校で減災防災に関する授業の実施、避難訓練、防災地図の作成も行う

事業地の社会的・経済的状況の背景
住民に話を聞く職員の様子(2011年10月頃)

住民に話を聞く職員の様子(2011年10月頃)

集落の地図を作成し洪水のリスクを考える住民

集落の地図を作成し洪水のリスクを考える住民(2012年6月頃)

 

活動地のマディ市は社会インフラが未整備のままとなっている、開発から「取り残された人々」が暮らしています。地形的に山岳地帯でアクセスが悪いことにも加え、例えば、水道アクセス世帯は11.4%は全国平均47.7%に対しとても低く、電力による電気の普及率はなし(全国平均67.2%)となっています。この地域は「チトワン国立公園」が1984年にユネスコの世界遺産に登録された自然豊かで人気の観光地でもあります。

ネパールでは毎年洪水やそしゃ災害が頻発しており、この地域では、地理的・地質的が要因で災害リスクが特に高いことが調査で分かりました。マディ市においては洪水常襲地域でネパール全75郡中ワースト3位、旧ロタール地区は2015年の大地震後に地盤が緩み土砂災害のリスクがさらに高まりました。

これらの理由から、開発に取り残された人々が大きな被害を受けより厳しい生活を余儀なくされます。簡単に良い条件の良い土地に移り住むわけではありません。そこで、私たちはこうした住民が命を落とすことがないよう、生まれ育った環境でこれからも暮らせるよう、日頃からの災害の備えとして水害リスク軽減(DRR、Disaster Risk Reduction)の取り組みを進めています。(

新たな視点ーOne River, One Community
マディ市地方災害管理委員会のみなさん

マディ市地方災害管理委員会のみなさん

防災啓発活動実施

防災啓発活動の実施

 

これまでの減災防災対策は地域ごとに取り組まれ、マディ市を流れるバンダルムレ川地域の住民たちがそれぞれの地域で洪水対策を共有する機会なく進められてきていたようでした。近隣住民からは「過去には効果的でない洪水対策を見てきました。あちらの川の1カ所、こちらの川の1カ所と部分的に小さなインフラを設置した結果、支援を受けた集落と受けられなかった集落の間のいさかいや、ある集落で対策を行った結果、被害が増えてしまった別の集落との争いも目撃しました」と聞いています。

この事業では「One River, One Community」というスローガンを掲げ、河川の一部ではなく上流から下流までの河川全体を見て、どこに防止策を講じれば水害に対してより効果的かを、日本の技術専門家のアドバイスを基に検討し内容を決めてきました。

見えてきた成果と住民とのつながり
マディ市に住むレサムさんとキル職員

マディ市に住むレサムさんとキル職員(右から2番目)

自然と緑が生い茂ってきた下流の土堤"

自然と緑が生い茂ってきた下流の土堤

 

「One River, One Community」のコンセプトは上流から下流までの包括的な対策。住民からは前向きな、事業の成果とも言える話をマディ市に住むレサムさんから聞くことができました。住民たちはこれまでいくつもの専門家を呼ばれる人を連れてきては調査をしてきたが、目に見える洪水対策を見たという実感がないと感じていたそうです。

しかし今は「一つの川に集中して川沿いの集落が協力しながら上流から下流まで包括的な対策をしていて素晴らしいと思います。だからこの流域の集落間にはいさかいがないのです。集落同士のつながりが強まり調和が生まれているのが強みだと思います」と実感していると教えてくれました。そして「今後土堤の強度を高めるための植林を住民自身の手で行えば、土堤を自分たちの財産だと住民がいっそう感じるようになるだろうと思っている」と、住民との信頼を得られた瞬間でした。

主な取り組み
 

“洪水の多い地域”と言っても地域が違えば、地理的条件、住民の取り組み、行政の対応など地域によってさまざまです。私たちは二つの地域(1)マディ市(2)旧ロタール地区でそれぞれの特徴を生かした取り組みを行いました。これからの課題は、地域でより多くの人に命を守るために減災防災の大切さを理解してもらい、より自発的な取り組みにしていくか、などです。継続的に維持管理できる仕組み作りを住民と一緒に試行錯誤して進めていきます。

(1) マディ市ー広域流域管理の徹底

南北に流れるバンダルレム川流域(上流から下流)に住む住民がコミュニティ災害管理委員会を結成し、定例会議の開催や流域全体の洪水対策の重要性も共有されている。これからの取り組みを考えるため、住民はインフラ整備の内容を災害管理計画を作成している。こうした有志で集まった住民に対してシャプラニールは防災工事の技術専門家を派遣し、減災防災研修を行っています。また大人だけでなく、地域の10校に通う子どもたちを対象にした減災防災教育授業も行っています。

その結果、住民はもちろん、学校現場や行政が減災防災に対する関心が上昇し、2018年6月~7月に起こった洪水で破堤されたインフラ箇所を竹、木、土嚢を用いて修繕がなされていた。住民に馴染みのある地域で調達できる物を有効的に使うことにより修繕も特別な機材を持ち得なくても可能となります。

インフラ設置

じゃかごを用いた河川のインフラ設置(2018年12月頃)

WDIP現地視察

インフラ設置後の効果などを調査している様子

 

(2) 旧ロタール地区

マディ市に同様にコミュニティ災害管理委員会での定例会議、災害管理研修などを行った。シャプラニールは防災工事の技術専門家を派遣し、現地調査の中で特に土砂災害の危険度が高いかった学校周辺に土砂崩れ防止壁の設置を進めました。こちらの地域でも住民の減災防災に対する関心は上昇し、インフラ管理やインフラ設置作業に積極的に参加する住民が増えました。

土砂崩れ防止壁の設置前の視察の様子

土砂崩れ防止壁の設置前の視察の様子

学校周辺に土砂崩れ防止壁を設置

学校周辺に土砂崩れ防止壁を設置


現地ルポ

これまでの減災防災活動の様子をお伝えしています。


当会へのご寄附は税の優遇措置(寄附金控除)の対象となります。

(1)クレジットカード


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クレジットカードを利用した募金は、金額を選んでから、次のページに進んでください。カード情報を入力する画面を表示します。

(2)郵便振替

郵便振替口座: 00130-6-63672
口座名:特定非営利活動法人 シャプラニール=市民による海外協力の会

※ネットバンキングをご利用の場合は店名が〇一九店(漢数字で019店)、口座名は「トクヒ)シヤプラニール シミンニヨルカイガイキヨウリヨク」(全角カナ)と記入願います。

(3)銀行振込

銀行名 :三菱UFJ銀行
支店名 :高田馬場支店(店番号053)
口座種類:普通預金
口座番号:0220156
口座名義:トクヒ)シヤプラニールシミンニヨルカイガイキヨウリヨクノカイ

※ 領収書が必要な方は、お手数ですが info@shaplaneer.org または TEL: 03-3202-7863 まで下記項目をお知らせください。
(1)お振り込み名義、(2)お振り込み日、(3)住所、(4)電話番号

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